2025年3月13日、九州大学病院でセカンドオピニオンを受けました。
これまで日本では、ステロイドパルスと同時に扁桃腺摘出手術を行うことで症状が改善したという報告もあり、「何か打つ手があるかもしれない」という淡い期待を胸に病院へ向かいました。
受付を済ませ、いよいよ先生との面談へ。予定では診察45分・意見書作成15分の計1時間と聞いていましたが、実際には1時間まるまる、丁寧に説明してくださいました。
まず病名について、日本では「紫斑病性腎炎(IgA血管炎に伴う腎炎)」と呼ばれるとのこと。IgAが腎臓に沈着して起こる点では「IgA腎症」と共通する部分が多く、大きな違いはないようです。
次に、昨年受けた2回目の腎生検の結果について説明がありました。
・糸球体の約半数がすでに硬化
・メサンギウム細胞に炎症
・半月体の癒着が広範囲にあり、すでに線維化が進行
・尿の通り道に隙間ができ、むくみが強く、ネフローゼ状態にもなっている
現在のGFR(腎機能を示す数値)は30。
健康な人のGFRは90〜120程度(高齢者で70ほど)とのことで、1年で50以上も低下しており「進行がかなり速い」と指摘されました。なお、GFRが15を下回ると透析が必要になります。
進行度は6段階中の「ステージ5(末期腎不全の一歩手前)」にあたり、近い将来、透析や腎移植が避けられないとの説明でした。
先生は、「現在受けている治療は、ある意味では移植より強いもので、それでも改善が見られない以上、これ以上の治療は控えた方がよい」と明言。
今後、九大で治療をする場合は「無尿(尿が出なくなる状態)」を目安に腹膜透析を始め、1年程度の経過を見て腎移植へ進むのが標準的な流れとのことでした。
正直、ここまで具体的な説明を受けたのは初めてで、想像以上に状況が深刻だと実感しました。
先生との面談が終わったあとは、息子も私もとても大きなショックを受けていました。
息子は普段、明るくてお調子者タイプなのですが、このときばかりは「もう何をやっても上手くいかないね。僕には運がないね」と落ち込んでいて、その姿を見るのが本当につらかったです。
もし代われるものなら代わってあげたい。心からそう思いました。
帰宅後、母や妹、夫と話をして気持ちを整理し、お風呂でひとしきり泣いたあと、ようやく「そのときが来たら、やるべきことをしっかりやろう」と心を決めることができました。
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